タイトル
17. デモテープ審査の基準って?


前回のお悩みへ 次のお悩みへ
お悩みリストへ Net Sproutトップへ

 今回のお悩みはタイチさんという方からのご質問です。



 最近ふと疑問に思ったので質問させていただきます。
 デモテープオーディション等で、レコード会社、又はプロダクション等は、ぶっちゃけた話その応募者の何を見て、聞いて、合否や契約を決めるのでしょうか?もちろん会社の方針等によっても違うとは思うんですが、一般的な場合を教えていただきたいです。
 その人の楽曲だけを聴いて決めるているのか、やはりルックス面なども大きな要素なのか、現時点ではまだまだ荒いが光る物があれば契約にこぎつける事はあるのか、etc。
 それと、大体デモを送って審査する人の耳に届くまでにはどれぐらいの月日が掛かるのですか?これも差はあるとは思いますが知りたいです。

 色々と、とても気になります。教えてください。



 という内容のメールでした。さっそくお答えしましょう。

 ネット・スプラウトでは合否や契約というものは行っていないので、イチオシに決定するポイントを書いてみますと、声質、楽曲や歌詞のおもしろさ、歌う能力、かっこよさですね。

 声質は持って生まれたもので、基本的には変えることができません。お酒を飲んで、あるいは飲みながら歌ってつぶすという方法はありますが、つぶれない人もいるようですし、逆にタバコやお酒をやめたからといって、すべての人が美しい声になるわけではありません。楽曲、歌詞は「メロディが覚えやすい」曲だったりと、出来が良ければ良いにこしたことはありませんが、その人の個性が強く出ていて、キャラクターを良い方向へ強調する役目を果たしていることが必要です。歌う能力というのは音程やリズムの良さではなくて、メロディを自分の歌として表現する能力です。これによってインストゥルメンタルとの差が出てきます。かっこよさというのはただの「ルックス」ではなく、声質、楽曲や歌詞を作った感覚や知性、歌い方を含め、その人がかもし出している印象です。

 「現時点ではまだまだ荒いが光る物があれば契約にこぎつける事」については、契約してもらう立場には何度かなったことがありますが、レコード会社やプロダクションの責任者になったことはないので、よくわかりません。ただ、技術的なことは訓練で向上するけれど、声質を変えることはほぼ不可能に近く、音楽に対する直感的なアイディアというものも周りからアドバイスしたからといって、たくさん出てくるようにはならないでしょう。

 デモテープを送ってから審査する人の耳に届くまでの時間に関してですが、ネット・スプラウトに送られてくるデモテープは、今チャン隊長が5月中旬分、ぼくが3月初頭分を聴いています。「デモテープへのコメント」ページでは、応募者の名前の右側にそのデモテープがネット・スプラウトに届いた日付を書いていますから、参考にしてください。

 ネット・スプラウトのように専属的に聴いているのではなく、ゲストコメンテーターとして10〜20アーティストのデモテープに対してコメントを依頼されることもあります。そういう場合のデモテープがいつ送られてきたのかは、ぼくらには通知されないことが多いです。

 公開オーディションやデモワークショップにゲストで参加した場合は、その当日初めて聴く事になります。この場合はデモテープを送る方が月日を決定することになりますね。あまりぎりぎりになって送付すると、次回にまわされてしまうかもしれませんが...。

 今回のお答えでまた不明な点などがありましたら、メールをくださいね。

OHJI

前回のお悩みへ 次のお悩みへ
お悩みリストへ Net Sproutトップへ