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14. デモテープの作り方:その1


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 2006年最初はゆうさんのお悩みです。そのお悩みとは

  デモテープを送りたいのですが、作り方がわかりません。
  デモテープの作り方を教えていただけますか?

 と、もっとも根本的なご質問でした。ひとくちにデモテープと言っても、いろいろなシチュエーションが考えられますから、次の三種類の場合について順に考えていきましょう。

    1. カラオケを使用する場合
    2. ユニットなどで宅録する場合
    3. バンド演奏を録音する場合



 第一回目は「カラオケを使用する場合」です。カラオケを使うのだったら、何も心配することはないじゃないか、と思う人も多いでしょうが、実際にカラオケで録音されたデモテープを聞いてみると、いろいろ注意すべきポイントが良く分かるのです。

 まず最初に録音の準備をしましょう。音はできれば、スピーカーから出ている音をマイクで拾うのではなく、ラインアウトやヘッドフォンアウトから、録音機器のラインインプットにケーブルを接続して、録音してください。どうしてもそのようなアウトプットがみつからない場合には、なるべく録音機器のマイクをカラオケのスピーカーに近付けて、部屋鳴りが録音されないように注意してください。部屋鳴りが録音されてしまうと、全体の音がぼやけて、音程やリズムが聞き取りにくくなってしまうことがありますから。

 準備ができたら、歌う曲をどのキーで歌うと一番自分の魅力を引き出す事ができるかを調べます。俗に言うキー合わせという作業です。といっても、特別に技術や知識が要求されるわけではなく、一度オケに合わせて歌ってみたものを録音して聞いてみれば良いのです。聞いてみて、うまく自分の声が良く聞こえる音域であればそのままでいいのですが、高すぎたり、低すぎたりしている場合はカラオケのキーを変えて一番良いキーで歌いましょう。

 キーをチェックするのと同時に録音レベルも調整してください。デジタル録音であっても、録音レベルが低過ぎれば強弱の差が小さい地味な音になってしまいますし、高過ぎると許容量を超えて歪んでしまい、たいへん聞き辛いデモテープになってしまいます。そんな状態のものでは、最後まで聞いてもらえないでしょうから、適正なレベルにしておくことは重要です。歪まない程度に高いレベルに設定し、LPモードなど、特定のデッキでないと再生できない状態も避けましょう。

 キーやレベルが設定できたら、最初は録音せずに良く練習しましょう。自分が歌っているとピッチが悪い部分なども良く分からないでしょうが、録音したものを何度か聞いている間に気になる部分がでてくるでしょうから、その部分を重点的に練習します。あらかじめキーボードやギターを用意しておき、音程が定かでない部分の確認をすることも重要です。

 録音が終わったら、ちゃんと録音できたかどうか、チェックしてください。片方のチャンネルからしか音が聞こえないデモテープもかなり多く送られてきますが、そういった不備のあるデモでは、一聴しただけでゴミ箱行きになるのが一般的ですから、忘れずに。

 また送付する際には、CDやMDが破損しないように内側に保護材が使われている封筒を使ったり、あらかじめ保護材でくるんだりしてください。割れたCDやプレイヤーに入らなくなったMDを聴くことはできませんから...。

 以上がカラオケを利用してデモテープを作る上での注意点です。次回は「ユニットなどで宅録する場合」について考えてみます。

OHJI

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