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12. 転調以外で、キーから外れたメロディライン:その2


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 前回の相談者、ももんがさんからまたメールが着きました。さらにご質問を見ていきましょう。



丁寧なご回答ありがとうございました。
先のメールで僕の言葉が足りなかったようなので、補足させていただきます。
下は例の曲のコード表です。
Key=G
| Am7 | D7 | Bm7 | E7 |
| Am7 | D7 |  G  |
この曲のメロディなのですが三小節目のBm7で、G Major Scaleのノン・ダイアトニック・ノートであるC#の音(二度)が、
続く四小節目のE7では、F(短二度)やD#(七度)の音が登場します。
(E7での短二度はシュガーベイブ「蜃気楼の街」でも登場しました)
このE7でのスケールは、OHJIさんが挙げられていたコンビネーション・オブ・ディミニッシュ スケールに該当するのでしょうか。

     ももんが



 まず、それぞれの音について説明してみましょう。

 最初に三小節目のC#ですが、 | Bm7 | E7 | というコード進行がAメイジャー・スケールの25であるため、「次はAメイジャー・コードに解決するのではないか?」という響きがするので、Aメイジャー・コードで特徴的な音であるC#を使用してもさしつかえはありません。

 Fは、次に来るコードがAmなので、FはAのマイナーでは特徴的な音でありますから問題はありません。D#の方はコードのルートがEであるため、ルートへの経過音として使われているのではないかと思います。ご説明のような音使いはスケール的な発想ではないと思いますが、これはコンビネーション・オブ・ディミニッシュ スケールではありません。

 また、これらはどれも「この音でなければならない」というものではありません。C#はCでもかまわないし、FはF#でも良く、D#はDでもOKでしょう。そもそも音楽なのですから、「この音の順番が気持ちいいので...」という理由があれば、どんな音を使ってもかまいません。ただし、世の中にはほとんど無いような、あまりにも独自なものを演奏している場合には、誰も相手をしてくれないこともあるかとは思いますが...。

 理論というものはそういう「まったくひとりよがりな音楽」にしないためのカタログでしかありません。なんらかの楽曲を聴いて、特徴的な音が使ってあり、自分もそのような響きを得たければ、同じ関係の音程を使用すれば良いと思います。実物を持っているなら、カタログを見る必要はありませんから、理論でなんという名前なのかを知っても、あまり意味はないでしょう。 OHJI

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