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続・「みんな酒好きかあ?ウィ・スキー!」「どれくらい好きかぁ?」「ほんのスコッチ!」

 以 前、「GRETA GAINES」(グレタ・ゲインズ)というスノーボーダーの全米チャンプにして、かつ大酒飲みのカッコいい女性SSWについて書いたことがあるけど、今日は、その男版、しかも若い男三組である。

 と 、言っても、ブーズィーな男たち、という意味ではない。その音楽を聴くと、思わず「誰か、酒もってこ〜〜〜い」と叫びたくなる、そんな”素晴らしい”ミュージック、ミュージシャンたちのこと。

 ま ずは、アメリカ大陸最東端のフォーク天国ボストン出身の「Alastair Moock」(写真上:読み方わからず!アラステア・ムックか、ムークかな。)まるで、ジョン・プラインのようにしゃがれた声は、とても35才とは思えないほど老成しているけど、よくよく聴くと若々しい感性が好ましい。

 こ のところ僕のお気に入りのミュージシャン続出のボストンのインディレーベル「Signature Sound Recodings」」の一人「Mark Erelli」(マーク・エレリ)のハモニカで始まる1曲目からボーナストラックスのラスト曲(ウッディ・ガスリーのカバー)まで、全13曲すべてが、僕にお酒を強要するが、ドブロが哀しみを盛り上げ、さきほどのマーク・エレリのレーベルメイト「Kris Delmhorst」(クリス・デルモースト)がコーラスでソッと寄り添う5曲目「 red ribbon waltz 」、「Greatful Dead」(グレートフル・デッド)もカバーしていた6曲目「death don't have no mercy」、出だしから哀しみがこぼれ落ちる8曲目「Lovely Day」あたりのアルバム中盤とオーラス曲、「ウッディ・ガスりー」の名曲「1913 Massacre」のカバーなどはとりわけアルコール度数が高い。

 も しこのアルバムを聴こうというのなら、是非、棚の中にバーボンがまるまる一本残っていることを確認してから聴き始めることをお勧めします。

 続 いては、テキサス州オースティンの酒声ミュージシャン「Hayes Carll」(ヘイズ・カール)の「Trouble In Mind」・・・去年の暮れ、新宿ディスク・ユニオン5Fに行った時、お店の「W林」さんに「ぼくの2008年度の、ベストアルバムです!」と教えてもらったアルバムがこれ!なるほどね!こりゃスゴいわ!ガイ・クラーク、スティ−ブ・アールなどの直系と言っていい、アメリカーナミュージックの次代の旗手登場!その音を支えるのは、プロデューサー「ブラッド・ジョーンズ」の他にも「カール・ブローメル」「パット・ブキャナン」「ウィル・キンブロー」それに超ベテラン「アル・パーキンス」まで!どれもこれもカッコいいが、特に6曲目「I Got A Gig」はハモニカとバンジョーの掛け合いが斬新で、これはもうはっきりロックだから酒度数が一段とハネ上がることを請け負う!

 何 たってこのアルバムの冒頭曲(レイ・ウィリー・ハバードとカールとの共作)のタイトルからして「Drunken Poet’s Dream」(酔いどれ詩人の夢)だもん、そりゃ、アルコール度数が高いのは当たり前ですね。

 特 にラス前の曲(Willing To Love Again)は、ダレル・スコットとの共作、共演作(カールがアコギ、ダレルがワイゼンボーン)・・・この曲だけで、軽くバーボンストレート三杯は行けますよ!

 最 後は、「The Band Of Heathens」、その名を訳せば、「異教徒集団」。これまたテキサス州オースティン出身であるが、こちらはバンド。テキサス州オースティンのバンドと言えば、すぐさま「The Resentments」(ザ・リゼンツメンツ)が思い浮かぶが、その通りで、ザ・リゼンツメンツ直系の若きアメリカーナバンド誕生と言っていい。その誕生を祝うかのように、ガーフ・モリックス、パティ・グリフィン、レイ・ウィリー・ハバード、スティーブ・ブルトン(from “ザ・リゼンツメンツ”)などオースティンの主要メンバーが揃って参加している。

 プ ロデュースは、先のカール・ヘイズ君のアルバムの冒頭曲(酔いどれ詩人の夢)の共作者「レイ・ウィリー・ハバート」である。僕はこの人が大好き・・・っていうか、レイのアルバムそのものがアルコールを呼び寄せるもんなぁ。レイは、違った“類”は酒を呼ぶのは当たり前である。

 こ れまたお酒必須のゴキゲンアルバムだけど、聴けば聴くほど良いバンドである。パティのコーラスが絡む曲など一体どれほど酒が進むことか!空恐ろしくなるほどだが、「横浜サムズアップ」にリゼンツメンツと一緒に来日して是非とも「ブーズィ限定」ライブを企画して欲しいものである。そのときは「お酒持ち込み可」で、どうか一つ!

 こ のバンドは、確かにリゼンツメンツの直系と言っていいと思うけど、さらにその奥地の源流からは「ザ・バンド」の音楽までが聞こえてくる。かの地では、音楽の伝承が確実に絶えることなく伝承されるんだなぁ・・・とうらやましくなり、それはそれで思わずバーボンを飲まずにいられない。

 こ の三組、どれもアルコール度数がチョー高めだが、その音楽度数もとても高いです。


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