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第52弾のゲスト・コメンテータはMonkey Bananaのてるてること高橋てるみです。
消印が良く見えない郵便物が多く、日付けが前後しています。アーティストの方々ごめんなさい。

1:東京都 大阪ゲリラビートニクスさん 7月21日
  1: ワールド・イズ・シー 2: 流転
Ohji: なんだか60年代後半のグループサウンズを思い出させるサウンドです。1曲目はドラムスもそのころの 音源をループにしているのでしょう。歌もギターもベースも良くも悪くもそんな感じ。ギターの広げ方などを勉強して、ただのコピーという感じから脱する努力をしてください。
2曲目はドラムスが打ち込みのためか、イメージが絞りきれていません。メロディ作りで行き詰まっても、こんなに安易に和製レゲエちっくな歌い方にして逃げてしまうのは自分のためになりませんから、やめておいた方がいいでしょう。
てるてる: 東京N。1ソウルセットみたいで、かっこいいですね。 男気も感じられるし、泥もあるけど、わかりやすい。
ただ、歌詞がなんかスケールが大きすぎる(直接すぎるのかな)気がします。 もう少し、色や風景や言葉の『ま』が歌詞とかになると、いいかなと思います。 これは好みの問題かしら。

2:埼玉県 CaramelTheSniperさん 7月21日
  1: orbit 2: ラビットサイクリング 他
Ohji: 最近では珍しいストレートなビートバンドでうれしいです。
女性ベース&ヴォーカルはガッツの人が多いのですが、この人も気合いが入っています。タイコもリズムが安定しており、ビートがしっかり出ていて良いです。
ギター&ヴォーカルの人はピッチとちりめんビブラートが不安定で、心配になってしまうので、もっと練習励んでください。楽曲には今一つ工夫が足りないような気もしますが、ライヴではどうなんでしょうか?実際この演奏ができるのかどうかという好奇心もあり、ぜひ見てみたいです。
てるてる: きっとこれからいろんな変化をしていくとは思うのですが、CDを聞いて、女性VOだとばかり思って聞いていたら、とつぜん男性のVOがBメロを歌いはじめた!みたいな感覚になり、びっくりしたので、音源としてつくる場合は少し、両方の声のまろやかな部分もとりこんでみると いいかと思います。今のままだと、両方の声が前に出過ぎてる気がします。
スウェーデンポップスとか聞き込んでみると、表現方法が広がると思います。

3:東京都 ぽ〜たさん 7月23日
  1: いろはにほへと 2: 交差点
Ohji: 演奏も歌も安定しているといえば、良く聞こえますが、メロディが単純な繰り返しで、ビブラートまでが打ち込みのように同じです。もっといろいろな音楽を聴いて、メロディ、ギターの演奏スタイル共に勉強してください。
メロディに音数的に入らない歌詞をむりやりあてはめていると、作曲力が向上しません。なるべく避けるようにしてください。
てるてる: 直球ですね。もっといろんなジャンルで遊んでみてください。世界がひろがると思いますよ。

4:広島県 青木さん 7月29日
  1: Shine 2: Be with you
Ohji: ご本人の希望が「私の声を聴いてもらいたい」ということなので、オケに関するコメントは、省略します。
いつも言うことですが、歌詞カードを見ないと歌詞が分からないようではせっかくヒットしそうな楽曲を書いても、CDを買っていない人には伝わらないということになりますから、ボソボソ歌うのはやめましょう。
てるてる: 歌がとても上手ですね。 でも、上手な人、さらに上手で曲がかけるシンガーは 本当にたくさんいるので、その人たちと違う一面は何か? って事とか表現できるといいですね。

5:京都府 松田さん 7月30日
  1: お願い DJ 2: フリーソウル 他
Ohji: ちょっと変わった魅力のある人です。歌のピッチなど、気になる部分が多いのですが、ギターもピアノもちゃんと音楽しているし、歌詞がおもしろく、なによりも聴いて楽しい雰囲気が良いです。
プロフィールに「4トラックのカセットテープのMTRで録音しDATにおとしました」とありますが、4トラックのカセットテープのMTRに録音した時点でかなり音質が劣化してしまうため、せっかくのDATマスターが効力を発揮できていません。余裕があれば、ハードディスクか、MDに録音するタイプのものに乗り換えた方が良いでしょう。
また、ジャケットは聞く人のことを考えてデザインしましょう。お気に入りのアーティストなら、凝ったジャケットが喜ばれるでしょうが、知らないアーティストのCDの場合に扱い辛いものだと、ウザイと思われる可能性が大です。
てるてる: まず、CDに『たっぷり松田かずさ』と書いてあったところから私の中でヒット! CDひとつ、だれかの手に届けるにしても、 自分の世界を作り出す事が大切だなってあらためて思いました。 ピンクの封筒、きみどり、みずいろ、赤の手書きの歌詞カード。 ゆっくり聞いていたいなーって思います。

6:東京都 GRAND AIRさん 8月2日
  1: 月 2: 赤い糸
Ohji: ヴォーカル、ドラムス、ベースどれも方向性は良いと思います。今後もしっかり練習してください。ギターの人は、バッキングの時の空間を大切にしてください。2曲目は良いのですが、1曲目のサビのようなバッキングではビートが出てきません。
1曲目の歌詞がおもしろいですが、象徴的なままで終らずに具体的なものを織り込んでいければもっとおもしろくなるでしょう。映画を見たり、本を読んだりして、勉強してください。
てるてる: 『月』という曲は素敵だなと思いました。 個々のレベルアップはもちろん必要だと思うのですけど、 ライブ演奏もたくさんしてるみたいだし、ライブをしている メンバーの顔がうかんでくるようでした。 きっと、もっと場数をふんでいけば、伝わると思います。

7:東京都 信夫さん 8月2日
  1: オーガストソング 2: ノクターン 他
「オーガストソング」を試聴
Ohji: 歌を大切にしたピアノとアコースティック・ギターによるアンサンブルが心地よいです。アレンジがしっかりしており、うまく定位されているので、右や左に引っ張られることもあまりありません。曲によってアレンジの方向性を変えていながら、全体の雰囲気が一貫しているところも良いです。
プロフィールには「ギター、ピアノの弾き語りやバンド形態でライヴ活動中」とありますが、どんな編成でやっているのでしょうか?見てみたいです。
てるてる: 切ない胸きゅんpopですか。ふつうに胸きゅんしました。 だけど、おいしいとこどりな気がして、オリジナルがちょっと感じられないかな。

8:東京都 カーブさん 8月2日
  1: 騒めきながら、僕たちは 2: Last Scene, Slow Motion 他
Ohji: ちょっと線は細いけど好きです。ヴォーカルの人がユニークな曲を書く上にギター、ドラムスなどマルチに楽器をこなしています。かなりな実力を持っているキーボードの人はセンスもおもしろく、打ち込みリズムの使い方も独特です。ベースの人は8ビートの時にももっと歌ってほしいなあ。
時間を利用し、空間を造り出すことで、スケール感を出す方法を勉強していけば、強力なバンドになるでしょう。このバンドもライヴを見てみたいです。
てるてる: スローライフでいこう!的な風潮のなかに、 とても溶け込むような音楽ですね。大好きです。 カーブさんのなんだか少し生活に密着している音は、 たいてい聞いた人はずーっとずっっとその音を愛していくと思います。 カフェインみたいな感じで。 文学と音楽とカメラと生活が一緒になって、 音楽だけど、本を読むみたいな感覚って、なかなか味わえないですよね。 どこかの喫茶店で偶然、演奏していてほしいです。

9:千葉県 鈴木さん 8月3日
  1: 7月3日が永遠に幸せな日でありますように 2: ひまわり 他
Ohji: 第44弾に続いて2回めの応募です。曲がポップで分かりやすくなり、キーの設定も良くなりました。以前とおなじように巻き舌の歌い方なのですが、歌詞も聞き取りやすくなって聞こえます。そのためメロディの個性的なリズムが生きてきて、オケのいろんな工夫もすんなりと耳に入ってくるようです。
歌にいろいろなアイディアを盛り込むのは良いのですが、あんまりしょっちゅうヴォーカルの声質を変えると歌の印象が散漫になるので、リードヴォーカルの音質はやたらと変化させないようにした方がいいと思います。また、歌に音質を変えると聴感上のレベルがかなり上下するので、ミックス時に調整するようにしてください。
てるてる: とってもpopですね。 メロディがしつこいですけど、それが持ち味になるとするなら、 ずっとこのスタンスで突き進んで下さい。 もっとしつこい、いいpopsができると思います(予想)

10:埼玉県 ウィステリアさん 8月9日
  1: 祈り 2: 三分の夢 他
Ohji: ネット・スプラウトを始めてから、こういう耽美的なタイプの人からの応募がないので、もうこのジャンルでポップな流れというのは消滅したのかな?と思っていたのだけど、そうではないようです。
アレンジ自体はもちろん、ディレイの使い方などは数学的なので、実力ある人がやっているユニットだと思いますから、かなり自分の世界にこもっている雰囲気の楽曲を作るということは「ぼくらの世界になじめないって人には聞いてもらわなくてもケッコウ!」という風にも受け取れるのですが、ホントにそうなら、デモテープを送るという行為自体が「?」なので、この人たちなりな悩みや行き詰まりがあるのかもしれません。もしかすると、この人たちはすごくポップなものを目指していて、たまたま音楽的な趣味がこっち方面だったということも考えられるので、今回はそういうことと断定してコメントします。
1曲目がコワイ系のインストだというのがXです。もちろんトータル・アルバムというコンセプトのもとにアルバムを構成する場合、この曲をプロローグととらえるのはごくフツーのことでしょうが、CDを買う前に試聴していて、トップがこの曲だったら、スキャット・ヴォーカルが登場するまで聴ける人はそんなに多くないでしょう。この曲を最初に聴き終わってしまうと、後の曲は各曲ごとにおもしろいものを持っているのに、5曲中全部が全部暗くて、メロディがあまり感じられない気持ちになってしまいます。
2曲目以降のヴォーカルはやけに中域が強調されているようですが、コクトー・トゥウィンズのように透明感を出した方が良いと思います。多分いろいろな音像を歌の中にも表現方法として使いたかったのでしょうが、こういろいろと微妙に変えてあると、聴いているだけではどこがエフェクトされていて、どこがエフェクトされていないのか良くわからないので、逆効果だと思います。 故意だとは思うのですが、ヴォーカルの語尾の音程が悪くて気になるところが何箇所かあります。独特な雰囲気を出したかったのでしょうが、あまり成功しているとはいえません。
てるてる: 世界観がとても伝わってきました。 ウィスパーボイスって、その人の生きざまとかアイアンディティを 知りたくなる表現のひとつだと、勝手に思っている私の感覚が、 少しでも正しければその声の中での濃淡とかリズム、そして温度、 ってとても重要だと思います。簡単ではないですけれど。
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