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第49弾です。ゲスト・コメンテーターは第9代イチオシのarikoさんです。

1:東京都 echo factor 001さん 6月25日
  1: 虹色のパレード 2: 二人でスローモーション 他
Ohji: まず、打ち込みの楽器の音色がすごくチープです。安い楽器でも、組み合わせプラス重ね方でモッテいけるハズです。また楽器の弾き出しているフレーズのリズムがけっこう苦労して作っているワリに絡んでいないせいもあるでしょう。
ヴォーカルのピッチもいいかげんですし、マスタリングレベルもかなり大き過ぎ、いたる所に歪みが目立ちます。
あと、デモテープなのに1時間7分近くもあるってどういうことでしょう?15曲もミックスする時間があったら、エンディングなどのアイディアを絞り込んだ数曲をリファインした方が良いです。せっかくいいところもあるのにもったいないことをするのはやめましょう。
ariko: 色気のある歌い方をされます。音の構成はデモではない様な煌びやかさがあります。明るくなれる曲です。マイナーコードでしっとりした曲も聴いてみたいです。

2:福岡県 松本さん 6月28日
  1: 博多純情歌 2: 幸せの唄 他
Ohji: 歌もギターもハーモニカも基礎はできているのですが、楽曲に工夫がありません。4曲目のようにいい曲もあるのですから、もっといろいろな音楽を聴いて音楽性を広げ、コピーもどんどんしてください。一口に弾き語りといってもいろんなタイプの演奏方法がありますから、とりあえずライ/クーダーなどを聴いて勉強してみるといいと思います。
ariko: 伴奏が手拍子(と足拍子?)のみの曲も、ほんの少し枯れた声と方言が絶妙にマッチしていてよかったです。楽器も歌もうまいけど、舌の巻き方もうまい!(笑) とてもいい個性を持ってみえると思います。どの曲も、福岡魂を感じました。

3:東京都 Noirさん 6月28日
  1: ディール 2: Real eyes 他
Ohji: 歌は良い方向性です。このまま勉強して技術をのばしていってください。楽曲とアレンジも基本的には良いのですが、2曲目のリズムのようにただ機械的でグルーヴが感じられないものは考えものです。アルバムの中でバリエーションとして使うなら効果的な場合があるかもしれませんが、オーディション用のデモテープではやめておいた方が良いでしょう。審査員によっては、これが出たとたんに聞くのをやめてしまう人もいると思います。身体で感じて覚えてもらえるようなものにしてください。またデモが全部ワンコーラスで終ってしまうと「この人楽曲を構成する能力がないんだな」と思われてしまうでしょうから、フルに構成したバージョンを送るようにしましょう。
ariko: 歌い方がすごく上手で音程がバッチリ!音の構成もとてもよく考えられています。技術があるなぁ…と思いました。
走って聴こえてしまう部分があるのと、曲の終わり方がフェイドアウトが多く割と早めな気がしました。ゆったりどっしりかまえて作ると、いいのかもしれません。

4:静岡県 比嘉徳明さん 6月28日
  1: WILL 2: 空色
Ohji: 歌のピッチが定まっていません。ただ歌うだけでなく、ギターで音程を確認し、できれば忘れてしまった時のためにメロ譜を書くようにしてください。音楽性、歌詞ともにまだ勉強し始めたばかりなのでしょう。こちらも地道に努力を積み重ねてください。いろんなギター伴奏スタイルにこだわって、勉強していくといいかもしれません。
ariko: 前向きで優しい歌詞がいいです。等身大の感情を言葉にしている感じがいいです。音程がもう少しだけフィットすると、きっともっと良くなると思います。

5:東京都 maro 6月30日
  1: ゆめうつつ 2: 鍵
Ohji: 歌も楽曲も良いのですが、全体に淡々としすぎていて、覚えにくい楽曲です。上品といえば聞こえがいいのですが、歌詞も漠然としており、ハッとさせられるものがありません。2曲目はサビがかなり重厚な仕上がりになっているのに淡々とした印象が強いのは、心地よい音ばかりが入っているからでしょう。エレキギターなどの倍音的に飛び出る楽器を使用するといいかもしれません。歌詞にはもっと具体的なことがらを織り込むことによって、聴く人の注意をひくようなものにしてください。
ariko: 音もリズムも歌詞も、耳に優しく柔らかく流れています。音のバランスがよく、心地いいです。耳障りな音がなく、イージーリスニング的な要素があり、歌詞に切実さを伴わなくとも雰囲気で味わえる音楽です。

6:東京都 シギルプロジェクトさん 6月30日
  1: 人生の歌 2: 月夜の物語 他
「人生の歌」を試聴
Ohji: よくできたアルバムです。多少作り過ぎで、初めて聴く人が音の世界に入っていきにくい面があるとは思いますが、楽曲、アレンジ、楽器の演奏力とどれをとってもすばらしく、コンプやリヴァーブなどのエフェクターの使い方も大変うまい。こうなると、声の好き嫌い、歌詞に思い入れができるできないという次元の問題になり、どうやってCDを売っていくかということがポイントになってきます。
こういう趣味的なサウンド、いわばプログレというジャンルの音楽は孤高の存在である限り、とりつきにくい感じを拭い去ることが難しいので、類似した音楽性の人達で集まり、イベントなどを行うことによってムーブメント的に盛り上げていくのが良いと思います。
ariko: 楽曲の中に、どこか懐かしいのに新しい、素敵な世界があります。楽器の音色の細部にまで、コンセプトないしは独特の色を持った作りになっていると思います。日本という国に幸せを感じる歌詞と旋律です。

7:愛知県 AN UP TRAINさん 6月30日
  1: 地下鉄ピアノ 2: Naturalization 他
Ohji: リズムセクションはかなりうまく、ギターのセンスも良いのですが、 Saxのピッチが良くないので、ちょっと残念です。 歌ったり、歌詞を書いたりするのがあまり好きでないなら、インスト・バンドでもいいかなと思うのですが、7曲目はとても自然でイメージもふくらむ好感触なので、こういう方向性を追求してみてはどうでしょう?
ariko: 楽器編成にサックスが入っていたり、曲間のオルゴールの挿入音の工夫などが良い効果を出しています。
JAMの楽しさを知っている音楽で、その楽しさが伝わります。音と音が主張し合っている部分が少し多めなので、バトンを渡し合うような部分を沢山設けると、更にその気持ちよさが伝わるかもしれません。

8:東京都 吉久さん 6月30日
  1: November 2: インチキネコ 他
「インチキネコ」を試聴
Ohji: ジャズトランペットからガットギターにコンバートしたという変わった人です。演奏内容は面白く、ハル・ヴィルナーのコンピレーションに顔を出しそうな雰囲気です。一般受けは難しいでしょうが、3曲目などは環境音楽的な方向性も持っているので、映画、ヴィデオなどのアーティストとコラボレーションするイベントなどを探してみてはどうでしょう?
ariko: ギターソロの曲は、転調の仕方が斬新でありながら一貫性を感じます。穏やかな空気に満ちた、不思議な世界に迷い込んで行くようです。
多重録音の曲については、夜がくると何度でも聴きたくなるような、優しい音構成です。バックのラジオのノイズが単なるノイズに聴こえず、ちゃんと構成音のひとつとして聴こえるのはすごいと思いました。

9:宮城県 富塚さん 7月1日
  1: ポメラニアン 2: 24
Ohji: ギターの技術も歌も良いのですが、まだ自分のスタイルになっていません。一度「こんな感じにしよう」と考えずに曲を書いてみたら良いでしょう。
オケは打ち込みのドラムスとアコースティック・ギターという組み合わせでは中途半端なので、ベースも入れた方が良いです。歌が泥臭い感じの楽曲ならドラムセットではないパーカッションとアコースティック・ギターにする方法もありますが、あなたの歌の場合ベースが入った方が良いと思います。
ariko: 高音の綺麗な声をお持ちです。声を脱力気味に長く伸ばす部分が持ち味な気がします。曲調も歌詞もすべて綺麗なので、逆に、綺麗じゃない曲も聴いてみたいなと思いました。

10:埼玉県 嶽 / 阿久津誠さん 7月1日
  1: STEP 2: RISING BEAT
Ohji: シンガーソングライターと作詞家のユニットで、ストレートなロックンロール中心の曲にキャッチーな歌詞がのっているという80年代歌謡曲テイストの香る人達です。音楽的にはもはや伝統芸能ともいえるジャンルで、良く勉強しているのだけれど、こういうオケでドラムスが打ち込みっていうのは悲しいです。シンセのサックスはもちろんヤメた方がいいです。サックスプレイヤーに頼んで録音することができないようなら、あまりうまくなくてもギターソロにしてください。
こういう歌謡曲ちっくな歌い方は好きなアーティストの真似かもしれませんが、歌詞もメロディも聴き取りづらいので、もっとストレートに歌った方がいいと思います。あと、英語がキャッチ・コピー的に使われているのは個人的にはカンベンなんですが、どうなんでしょう?ぼくには化石のように聞こえるんだけど、今萌えアイテムだったりするんでしょうか?
ariko: 歌詞の状況描写がとても上手です。「タクシーじゃなくてなりたいのはカレシ」の部分は笑いました。曲によっては、ドラム音がどーんと天空に浮いている感じがします。
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