Ohji：ご本人もデモと一緒に送ってくれたメッセージの中で言っていますが、曲によって方向性がまちまちで、このままCDにしたとしたらリスナーはめんくらってしまうでしょう。またAORとしては出来は良いのですが、Steely DanやDoobie Brothers、ジェイ・グレイドンやデイビッド・フォスターをまるのままコピーして、つなぎ合わせただけというのはいただけません。特にギターとキーボードの人がお互い自分勝手な方向性を強く打ち出しているので、一曲の中でも統一感がなく、１+１が０.２ぐらいになってしまってます。それぞれが自分なりに消化した形のものを出し合って、１+１が３にも４にも広がるようアレンジに反映してほしいなぁ。

Ohji：音楽自体は歌といい、アレンジのセンスといい、かなり良いようなのですが、マスタリング時点で音がこんなに歪んでしまっては、録音の努力がまったく意味のないものになってしまいます。注意してください。

Ohji：メロディはけっこう良いのですが、とりとめのない歌詞で、しかもワンコーラス歌った後ギター・ソロでフェイド・アウトしてしまう構成では、聴いた人を「もう一度聴きたい」という気持ちにすることはできません。最低でも、ソロの後にもうワンコーラス歌を聴かせたいところです。もちろんＡメロの歌詞は書き足しましょう。
ギター・ソロはフレーズを弾いてみては考え、また弾いてみる、というふうに工夫してください。またミス・ノートも多いので、何度か練習してから録音するように心がけた方が良いでしょう。ギターの音色はハウリングの音が録音されないように、時間をかけて設定してください。こんなにハウリングしまくっていては、ライブでは別なソロにしなくてはなりませんから。

Ohji： 歌は個性的でおもしろいですし、サウンドもかなりいい線いってます。アナログ盤ノイズをダビングしておくなど、こだわりどころもあるようですが、ひとつ気になるのは、サックス、ギター、ドラムス、ベースにヴォーカルという編成で、ソロ部分になると、全体のサウンドがうすっぺらになってしまいます。これにキーボードが入れば、見事Roxy Musicまっしぐらという感じなのになぁ。残念。

Ohji：ヴォーカルの声も悪くないし、メロディもわかりやすい。ギターを中心とした演奏内容もうまくまとまっているんですが、どうもこれといった個性が感じられません。自分達で特別に伸ばしていきたい方向性がないのなら、アズテック・カメラとか、ペイル・ファウンテンズなどの俗に言う「ネオアコ」系を聴いてみたらどうでしょうか？

Ohji：１曲目からバカロックに徹していて、ギターのフレーズもキャッチーで好きです。クレジットが皆無な為、２人組で、ギターの人が詞曲とも書いているということしか分かりませんが、自分の声を良く知っている人（達）で、余裕のあるヴォーカルは安心して聴いていられます。が、せっかくいろいろなタイプの楽曲があるのに、曲順があまり考えられていないため、途中で飽きてしまうような部分もありました。ところどころかなり歪みっぽいところもありますから、CDを焼く時には、曲の順番やレベルなどにも気を配りましょう。
12曲中「〜のうた」が5曲、「〜のテーマ」が7曲と、変わったタイトルのつけかただけが目立ちますが、抽象的な歌詞が多いので、もっと具体的な物事を取り入れることと、もうちょっとストレートな歌い方を心がけてください。メッセージがリアルタイムで通じるようになれば、かなりおもしろくなると思います。

Ohji：３度目の登場です。相変わらずドラムスのフレーズなども凝っていますし、コーラス・ワークや上モノのセンスが良く、すごくまとまった出来です。欲を言うと、ここまでできるということはもう判っているので、もう一つ上のラインを狙って欲しい気がします。しかし、ここまで録音技術を駆使してしまうと、ライブでの完全な再現は不可能に思えますが、メンバーチェンジをして、再現できるようになったのでしょうか？

Ohji：CDが破損していて、聴くことができませんでした。

Ohji：ギターを中心としたサウンドも、控えめな感じのヴォーカルもなかなか良いです。でも演奏はオーソドックスで、歌が渋いこの方向性だと、歌詞がもっと面白くないと苦しいと思う。

Ohji：ヴォーカル、楽曲、アレンジ、どれをとっても実力がある人たちです。東海岸系のグル−ブ感を持つリズムに繊細なギターと女性ヴォーカルがかぶるというのが、コンセプトのようですが、2曲目の打ち込みリズムは音色（エフェクトを含む）や定位にもう一工夫欲しいところですね。録音ではバランスやエフェクトなど自由にできるでしょうが、ライブではどんな感じで演奏するのか、とても興味深いです。