そのファラフォーセットメジャーズが番組の中でノーブラの胸も誇らし気に活躍するのだ。影響されないわけがない。もっともアメリカでの「ノーブラ乳首ポッチリ現象」というのは、セックスアピールうんぬ
んというより女性解放運動(俗にいうウーマンリブ)の一環としての側面の方が強かったらしい。日本ではどうだったのだろう。 イントロに続き歌が始まる。 「〜あなたがジンと来るときは 私もジンと来るのです〜 」*4 盛大な拍手と共に異様な興奮が客席に沸き上がる。 コマーシャル作家でもないミュージシャンがCMソングを書き、しかもそれをステージで歌う。今まで聞いたことがない。本邦初だ。まさに快挙。 70年代後半からレコード業界に広まるシングル盤プロモーションとしてのCMタイアップ戦略は、この曲をもってして始まる、といって間違いはない。「お疲れー!」 楽屋に戻ってきたメンバーは汗を拭きぐったりしながらも、どこか満足げな表情。 「やったな。」 「うん、やった。」 *4 「サイダー73」 written by 伊藤アキラ-大瀧詠一 |
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