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スライス・オブ・ライブ 2007

 お 正月に2007年のマイCDベストテンをやったので、今回は、マイライブベストテン〜2007をやってみよっ!(うっかり、2007年のスケジュール帳を大掃除のときにアバンダンしたので、いくつかは日付とライブタイトルが不明)

 第1位  「ガーフ・モリックス」

  “ダイアモンド トゥ ダスト ツアー イン ジャパン”
    4/28 @新中野「弁天」


 とにかく、「白化した骨」がテーマ。シンシンと孤独感、寂寥感、無常観がつのるライブで途中から涙がとまらなくなる。まったく余計な音を弾かない彼のギターは悲しい歌の様に聞こえ、逆に歌は哀しいギターのように響く。バックは友人の安部OHJIさんとそのお仲間さん・・リハでは「なるべく弾かないように」とそれだけ言われたそうである。そのかいあってか、素晴らしいサポート演奏にガーフから「グレイトジョブ!」と言われたそうな。納得!客の少なさには非納得。

 第2位  「ベック」

  4/16 @九段「武道館」


 20分押しで始まったが、のっけから、舞台上のスクリーンに「ベック」とそのメンバーのパペットが大写し!つまり舞台の上には、実際の「ベックバンド」と人形劇としての「ベックバンド」の二組が存在しているのである。そのパペットの動きを、実際の音楽に見事にシンクロさせるという奇抜な演出に腰を抜かす。腰を抜かしたままの1時間半後、今度はアンコールで「ベック」が「ゴジラ」並に巨大化した怪獣「ベックジラ」(!)が東京中を踏みつぶして暴れ回るという夢を映画にして見せるという、これまた、思いもつかないキュートなアイデアに完全にやられて口はあんぐり、ヨダレはタラリ・・・かの国では人形劇の伝統が、市民レベルまで浸透しているんである。実は全員とも、音楽のライブがやりたかった、というより操り人形劇をやりたくて、それにベックが音楽をつけたかのような印象。
 結局2時間あまり、僕はずーっとベック本人ではなく、パペットのベックを見ていたのであるが、いやぁ〜〜たのひかった!客の多さに納得!

 第3位  「エイモス・ギャレット」(追加公演)

  6/3 @下北沢「ラ・カーニャ」


 ゲストが「中村まり」さんと聞いて、急遽チケットを求めたが、もちろん完売・・・とほほほ・・と思っていたら何と某所で「行けなくなったので、チケットお譲りします」という夢のようなメッセージが。即座に入手すると、なんと彼女のオープニングアクトまで見ることができた。それにエイモス自身、約1ヶ前のライブの時より、さらに星屑ぶりが際立つ、そのマジカルギターフレーズに酔い痴れる、ブラボー!

 第4位  「中村まり」

  5/23 @下北沢「ラ・カーニャ」


   そのエイモスのゲストとしてアンコールで「真夜中のオアシス」を歌った彼女のワンマンソロライブ。僕は5年ほど前、吉祥寺の曼荼羅で偶然彼女のライブを聴いて以来の追っかけである。ボブ・ディランとロン・セクススミス、ミシシッピ・ジョン・ハートのカバーを自分のものにして歌う女性ヤングシンガーが日本にいるなんて、あなた!想像できますか?僕にはできません。そんな想像を超える彼女のオリジナル楽曲、詞、曲ともに今すぐ全世界で通用するレベルです。アコギの腕前も超一級。スパシーボ!

 第5位  「ジャド・ニューカム & ビーバー・ネルソン」

  8/16 @新中野「弁天」


 テキサスのバーバンドの王者「リゼントメンツ」の猛将、ジャドとオースティンのSSWビーバー・ネルソンのユニット。鬼ギターは相変わらずだったが、今回も日本側サポートは安部王子と夏秋文尚さんという、素晴らしいリズム隊(お二人とも体は細いが音とリズムは太い!)鬼のギターに対し、仏のドラムとベースで応えていて日米混淆の素晴らしい音楽の夕べとなった。

 第6位  「エイモス・ギャレット」

  5/12 @下北沢「ラ・カーニャ」



 生まれて初めての生エイモスにコーフンする。まさに星屑が天から降ってくるかのような魔法使いのバリトンボーカルとギターにウットリ。エフェクトなしなのに、どうしてあんなに多彩な音を次から次に繰り出せるのか?かれは音楽界の「ミスター・マリック」さんであった。

 第7位  「リゼントメンツ」

  @横浜「サムズアップ」



 2006年に引き続き2度目のリゼントメンツ!今回は残念ながら「ジョン・ディ・グレアム」が急病でこれなくなったが、このバーバンドの王者、そんなことでは何も困らない!いつも通りのオースティンの酒場の雰囲気そのままに(行ったことないけど)素晴らしい音楽を届けてくれた。全員が複数の楽器を自在に操り、みんなが歌え、それぞれが素晴らしいソロアルバムを出し続ける、という意味では、現代の「ザ・バンド」である。

 第8位  「マデリン・ペルー」

  @渋谷「クァトロ」



 あまりにもCDを聞き込んでいったため、少し戸惑う。やはりジェイ・ベルローズのドラムとデヴィト・ピルチのベースが繰り出すリズムあってのCDにおける彼女の歌の世界なのだな・・・後半は少し持ち直したけど、最後までイマイチ乗り切れなかった。でも素晴らしいシンガーだし、大好きなのでこれからも応援しよう!

 第9位  「ロージー・フローレス」

     “ロシビリー ツァー イン ジャパン”
      10/18 @高田馬場「ローンスター」



 4月にガーフ・モリックスのライブを見たとき、幕開きまで会場で流れていた女性ボーカルの歌に心惹かれた・・「これ誰?」と思っていたところ会場にそのシンガーのチラシが置かれていて、「ロージー・フローレス」という名前を知る。ついでに10月に日本に来るという情報も!
 早速友人のミュージシャンを誘って高田馬場に行く。実はベテランの女性SSWであったのだが、年齢に関係ない、素晴らしいギター弾きである。歌も良かった。大満足!

 第10位  空位

 仕事の関係でどうしようもなくて見そびれた「トニー・ジョー・ホワイト」とリーダー「エブライム」の急病で中止となった「ティナリウェン」のためにこの席はキープしておきます。見てればどちらもきっと上位だっただろうなぁ、残念!

 て なわけで、なかなかに楽しかった2007年のライブ。

 2008年は、2月26日、横浜サムズアップでの「マリア・マルダー」で幕をあけるのである。


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